2024-07-04
<Vol.186>
症例報告をするということ 瀬戸 那由太 (埼玉県 39期卒業)
☆推薦文☆
瀬戸先生、このたびは論文掲載おめでとうございます。当初CRST内ではWhat’s new? という視点で物足らなさは否めず、本症例の論文化は難しいとの意見でした。しかし食道癌でsIL-2Rが著明高値となった原因に関して、何かしらのWhat’s new?が病理解剖で解明できるのでは?という瀬戸先生との共通の思いで、お手伝いさせていただくことにしました。まずは瀬戸先生の行動力により、病理所見を詳細に検討いただけることになり、食道癌でのsIL-2R発現を免疫染色で証明し、1つ目のゴール(論文受理)に達することができました。論文作成にあたり、瀬戸先生とよく議論したことは、固形癌でのsIL-2R測定に意義がある、そのための論文となる (2つ目のゴール)ということでした。今回の論文では免疫チェックポイント阻害剤の免疫関連有害事象にsIL-2Rが関与している可能性について言及することができました。瀬戸先生のあくなき探究心に私までもが本症例にのめり込み、physician scientistの原石を発見したような感覚となりました。瀬戸先生におかれましては、本症例を通して、今後の益々のご活躍を期待しております。
自治医科大学 内科学講座 消化器内科学部門 三浦 光一
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