2020-03-04
<Vol.156>
離島診療所で遺伝子診断した中年のGitelman症候群
☆推薦文☆
症例報告の執筆は、興味深い臨床診療情報を記録として後世へ遺すことに繋がるという点で非常に重要な役割を果たします。しかしながら、なかなかどうして誰もが簡単にできることではありません。時間や情報に相当の制約があるへき地診療従事中にあっては、なおさら難しい作業になることでしょう。知念先生は今回の症例報告論文のなかで、地理的に比較的孤立した環境において特定の遺伝的性質を有する患者やその家族への配慮に関する問題を考察するともに、へき地診療にあっても地域基幹病院や研究機関等と連携することで高度な遺伝子診断さえも可能になる点を論じました。このことは、限られた状況下でも提供できる医療は広範囲に及ぶのだという強いメッセージとなり、本学卒業生を含めた地域診療に邁進している多くの医師達を勇気づけてくれるものと確信しています。知念先生には、今後も様々な知見を世界に向けて発信し地域医療に活力をもたらす医師として、大いに活躍してほしいと思います。頑張ってください。
自治医科大学内科学講座腎臓内科学部門 秋元 哲
詳しくはこちらをご覧ください。